2011年12月29日木曜日

かもん&あっこ (お好み焼屋さん)

 僕は、中野が大好きです。生まれも育ちも中野で、僕の運営する日本骨董学院の現在の所在地でもあります。中野と言えば現在、早稲田大学や明治大学、帝京大学のキャンパスが続々と建設中で、これから大々的な発展を約束された街なのです。また、既にまんだらけ等が有名ですし、衣料品がすごく安いことで中国や韓国の方々にも上野を上回る人気スポットとなっています。他にも様々なお店が個性を競い合っています。特に「味」については、かなりの激戦区です。このブログでは、追々に中野の美味しい店、是非訪ねてほしい店などの穴場もご紹介して行きたいと思っています。
 
 中野の魅力の一つは、夜遅くでも美味しい食事を食べさせてくれるお店がたくさんあることです。今回は、僕の大好きなお好み焼屋さん、「かもん&あっこ」について。

                                                 



  
 卵2個と新鮮な山芋たっぷりのフワッとしたお好み焼きが最高です!僕はいつも迷わず香ばしい桜エビのトッピングを注文します。




 そして、必ず店員の森さんに焼いてもらいます。森さんの鮮やかな手さばきに見入りながら、自分ではできない、厚めに焼いたこんがりきつね色の芸術作品のようなお好み焼が出来上がるのをじっと待ちます。

 

 
 濃厚ソースの上に青海苔と鰹節がふんだんに散りばめられると、あっという間に平らげてしまいます。アルコール、サワー類も充実していて美味しいです

 
 
 子供の頃、近くの新井薬師の八の日の縁日には、帰宅早々ランドセルを放り出して、友達と連れ立って遊びに行ったものです。お小遣いを握りしめて屋台のお好み焼や、焼ソバ、わらびもちを買って食べるのが楽しみでした。確か、お好み焼1枚5円くらいだったと記憶しています。そんな子供時代の楽しい思い出もオーバーラップして、これらの食べ物は未だにタコの好物としての位置を占めています。

 という訳で、お好み焼きの後は「あっこ焼ソバ」へと続きます。勿論これも森さんに焼いてもらいます。こんなに腰をかがめ続けて森さんは腰痛にならないのだろうか?かつてギックリ腰の痛みを味わったタコはこういう姿勢を見ると、とても心配になってしまうのです。また、彼ははずっといてくれるのだろうか?などといらぬ心配をしながら焼ソバの完成をひたすら待ちます。何度食べても飽きない。う~ん今日もイイ味に仕上がってます!ウスターソースとオタフクソースの配合が絶妙。なんと香ばしい青海苔のかほりか。
 最後はアイスクリームで〆ます。「デザートは別腹」は、女子限定のセリフではありません。すべておいしいな~!幸せタコ。
 
「かもん&あっこ」 
平日 17:00~ オーダーストップ23:00
日祝日 16:00~ オーダーストップ22:00 
定休日: 火曜日
電話: 03-3388-8482

2011年12月24日土曜日

2011年クリスマス・ケーキ

 美味しいものには目がないタコですが、健康にも無頓着ではいられません。かつては3キロのジョギングや本格的筋トレを日課にしていたものです。やがて使われなくなり錆びた鉄アレイは、アシスタントに容赦なく粗大ごみとして処分されてしまいました。最近では、スケジュールの合間を縫って、水泳に通っています。その日の体調に合った距離を泳ぎ、サウナで仕上げると、気分が爽快になります。無理しないせいか、楽しく続いています。
 脂肪分の取りすぎにも気をつけるようになりましたが、クリスマスとなると、お菓子やケーキの誘惑が押し寄せます。今年は、コロンバンのクリスマス・ケーキ。卵色のふんわり・しっとりなスポンジケーキに、最近ではあまり見かけなくなった、バタークリームのデコレーションが嬉しいです。口の中でふわっとラム酒の香りが広がって、美味しいなぁ!おとぼけ顔のサンタクロースの飴細工がとても可愛かったです。

 今夜も講座がありましたが、クリスマス・イブなので、小さなジンジャーブレッドとシュトレンで生徒さん方とティーブレークを楽しみました。素朴で味わい深いシュトレンも、なかなか好きです。ドイツのクリスマス・マーケットの思い出が蘇ります。


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2011年12月20日火曜日

クリスマス・プレゼントその後


 先日、ブログに僕の子供時代のクリスマスの思い出を投稿したところ、それを読んだ知人から、サンタからのプレゼントはその後どうなったのか訊かれました。欲しくてたまらなかった機関車のおもちゃは、大切に長いこと遊んで楽しみましたと、言いたいところですが、残念ながらクリスマス後間もなく、分解して壊れてしまったのです。
 男性なら誰しもそうした経験があると思うのですが、おもちゃに限らず時計でもラジオでも、メカニズムを知りたいという好奇心にかられて分解してしまう。ところが、なにしろ子供ですから、元に戻せず、あーぁ・・・と言う結末になることが多かったです。でも仕組みが解り、好奇心も満たされ、それなりに役に立ったと思います。

 今年も街にはなんとかクリスマスイルミネーションが灯されました。点灯時間は短縮され、節電にはかなり気を遣いながら、頑張って華やかな街のクリスマス気分を盛り上げているようです。

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2011年12月13日火曜日

クリスマスの思い出


 先日倉庫を掃除していたら、何十年も前のクリスマスツリー用のサンタや動物の形をした飾りの電球が出てきました。子供のころに今は亡き母に買ってもらったそれを見ていたら、熱いものがこみ上げてきました。戦後の貧しい時代にきっとお金を工面して買ってくれたものに違いありません。

 幼い頃、町のおもちゃ屋さんでほしいものがあると、座り込んで母を困らせたようです。クリスマスが近づくと、窓から「サンタさーん、クリスマスには電気機関車もってきてねー」と大声で叫んだそうです。クリスマスの朝、目覚めると枕元にサンタクロースからのプレゼントが置かれていました。正に僕の欲しかった電気機関車でした。生活に追われていた母は叔父に頼んでそれをクリスマスに間に合わせたとずっとあとで聞きました。
 
 ポインセチア。この赤いきれいな葉は昨年のクリスマス用に買ったもので、その後ベランダで世話してきました。今年のクリスマスで2年目です。とても大きく立派に色付いた葉を広げてくれています。この美しい赤い色を見ていると、いつも子供のころのクリスマスを思い出します。

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2011年12月5日月曜日

エヴェレストのアンモナイトの化石 三葉虫 恐竜

  三葉虫については既に書きましたが、アンモナイト(Ammonoidea)について今回は書いてみたいと思います。タコの宝ものの一つに、エヴェレストの近くにあるカリガンダキ渓谷から出土した大きなアンモナイトの化石があります。真っ黒な、緻密な化石で、見るからに威厳があります。エヴェレストは現地ではチェモランマと言っているようですが、ご存じのように世界最高峰の山です。8848メートル。すごい高さです。僕は昔登山をしていたので、富士山(3776メートル)に2度登りましたがそれでも酸素が薄くなるせいか、頂上付近では思うように足が前に進みませんでした。こんな具合ですから8848メートルなんてとんでもない世界です。
 それをラインホルト・メスナー(Reinhold Messner)という登山家は1980年に単独無酸素ボンベ登頂したのですから、当時びっくりしました。なんと無酸素ボンベ登頂!驚くべき肺機能!そのエヴェレストの頂上直下8235メートルから8540メートルの約300メートルにわたりイエローバンドという黄色の石灰岩でできた地層が見えます。これはエヴェレストがかつて海底の底だったことを示しています。頂上付近から採取された岩石の中から三葉虫の化石が発見されています。
 南からインド大陸が北上して、アジア大陸に衝突、といっても年間15センチから20センチの移動ですが、その膨大なエネルギーが両大陸の海底を盛り上げてヒマラヤ山脈を形成したのですから驚きです。いまだそうしたきしみのエネルギーが蓄積され中国の雲南地震に関係しているのかも知れません。そんな訳でエヴェレスト付近はそれまでに堆積した生物の化石の宝庫でもあるのです。

 このアンモナイトは恐竜たちと同じ時代に繁殖したので、今から約2億4500万年前から6500万年前に生息した中生代を代表する古生物です。インド大陸とアジア大陸が衝突してヒマラヤ山脈が形成されたのは今から5500万年前から4500万年前と考えられています。そのカリガンダキ渓谷から発見された黒い緻密な化石のアンモナイトは地元では昔から神として崇められてきて、宝ものとして現在も伝えられているものもあると聞きます。この化石を見るたびに生命の進化の不思議と大陸を移動させる壮大な地球のエネルギーを感じます。

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2011年11月28日月曜日

「名物刀剣展」と三島大社


                        

 僕が学院長を務める日本骨董学院では、日常の古美術・骨董講座だけでなく、毎年それらをテーマとした旅を企画して、おかげ様で人気を博しております。

 今年10月の美濃・瀬戸の古窯へのバスツアーに続き、11月26日には、皆さんと佐野美術館で開催中の「名物刀剣展」で一挙に公開されている名刀50振りを鑑賞、館長の渡邉妙子先生の講座を受講したり、国宝・一遍上人絵伝で有名な三島大社も訪れました。今回は特別に刀剣界の第一人者である飯田一雄先生が展示品の解説を引き受けてくださいました。(写真は三島大社本殿前で恩師の飯田一雄先生と)

 飯田先生は私の恩師でもあり、刀剣界の重鎮でもいらしゃいます。私が初めて日本刀に魅了されたのは18歳の高校時代ですが、その当時、通った鑑定会の講師をされており、その頃より46年今までご指導、ご鞭撻いただいています。生涯の恩師です。

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2011年11月14日月曜日

二の酉


 毎年欠かさず行くのが酉の市。酉の市の本場は何と言っても浅草の「大鳥神社」です。
 
 大鳥は鳳(おおとり)でもあり鳳凰(ほうおう)でもあります。鳳凰は古代エジプトにおけるフェニックスのことであり、不老不死のシンボルともなり、また中国の長寿の神でもあり、皇帝・皇后のシンボルともなりました。もともと鳥や伝書鳩に代表される鳩には千キロメートル離れていても巣に帰るという帰巣本能があり、その特徴が人間の魂を死後正確に極楽に導いてくれると信じられ、それがエジプトではバーという人間の頭をした鳥、日本では迦陵頻伽という極楽で歌うという鳥に変化したのです。そういう鳥の信仰と長寿を祝う大鳥神社で金をかき集める商売のシンボルの熊手が売れたことから酉の市がスタートしたといわれています。
 
 今年は三の酉まであり、なんとか時間を作って行くことができました。上の写真は去年の熊手。両手招き猫のご利益か、震災に追い打ちをかけられた不景気をなんとか乗り越えられました。今年は、来年の干支に因んで、龍のついた熊手に決めました。景気の良い拍子木(ひょうしぎ)に元気付けられ、来年も頑張ろうという気持ちを強くしたタコです。


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2011年11月3日木曜日

ああ鰻丼 (瀬戸「田代」の鰻)


 僕は昔から鰻がなぜか好きなんです。今住んでいる中野は生まれた場所でもあるし、食べ物屋さんはひしめいてあるし、食ということに関しては文句の付け所はないのですが、おいしい鰻がなかなかないのです。2、3店はありますが抜群、というものではないのです。そこで外に鰻を求めて旅をするのですが、現在のトップは価格、美味という点で瀬戸市の「田代」。こんがりと焼けて香ばしい。注文を受けてから鰻をさばくので、新鮮、プリップリ。

 関東では蒸してから焼くからプリプリ感はないのですが、瀬戸ではそのまま焼いてタレに漬けます。なんと噛み応えががいい!なんと香ばしいことか!こうして書いていながら、思い出してもう条件反射で生唾がでてきています(笑)とにかくうまい。

 東京ではやはり定番ですが、南千住の「尾花」が芸術的にフックラしていて、焼き上がりも美しい。いいけど、値段がやや高くなったのが気に入らない。瀬戸の「田代」は1900円台とお手ごろ価格です。瀬戸に住みたいタコです。


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2011年10月31日月曜日

牟田洞古窯跡にて

 
 この写真は今年の秋に会員の皆さんと美濃のやきものの歴史を訪ねる旅をした折のものです。背景にある建物は、人間国宝の故・荒川豊蔵氏の工房です。このあたりは荒川豊蔵氏が志野の桃山時代の陶片を採取して、古志野の産地を特定した有名な場所なのです。この写真の上方に荒川豊蔵記念館があり、そこには豊蔵さんが発見した「筍」の絵の入った陶片が、多くの発掘品とともに陳列されていて、皆さんの眼を釘付けにしました。

 聞いた話では、昭和5年(1930年)4月に名古屋で北大路魯山人の星ヶ岡窯展のときに、荒川さんは関戸家にある筍の絵の入った茶碗を見る機会を得て、大変感動したらしいのです。まだ当時、その志野作品がどこで焼かれたのかわからなかったそうで、豊蔵さんはその土が美濃のものではないかと見当をつけて、大萱を山中を歩いていたら、なんと2日前に見た筍の茶碗と同じ絵の入った陶片を見つけたのでした。それから大々的な発掘につながり、美濃の焼き物の全貌が明らかになった経緯があるのです。荒川さんはその発見とその後の志野の復元の功績が認められて人間国宝に指定されました。荒川さんの強運に感心しながら、資料館の展示品をみなさんと拝見しました。

 またこのあたりにはやはり同じ桃山時代の鼠志野などを焼いたとされる窯下窯や、織部の後期の弥七田窯などがあり、そこもすべて皆さんと見学しました。皆さん、筍の絵の入った陶片や織部の陶片が落ちてないかと下ばかり見ている不思議な集団でした。

 この旅の様子は、日本骨董学院のホームページで御覧いただけます。

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2011年9月4日日曜日

憧れの双眼鏡・スワロフスキ- SWAROVSKI EL-10X42

 タコとあだ名された小学生のころ、お小遣いをためて、頑張って100倍の天体望遠鏡のレンズセットを買いました。レンズと設計図だけのセットだったのでタコは子供ながらに一生懸命に寸法にしたがってボール紙を丸め、白と黒いラッカーで仕上げ、三脚をボルトと木材でつくり、ニスを塗り、ファインダーまで付けた「本格的な」天体望遠鏡を作りあげました。
 それで見ると土星の輪や木星の縞模様が見えて、驚喜した記憶があります。その後、学生時代に東北旅行をした折、タコは美しいエメラルドグリーンの、透明度日本一の岩泉龍泉洞の水の美しさに時間を忘れ、久慈行きの最終バスが出てしまい公園に野宿した時に寝ながらみた天の川の素晴らしさはいまだに忘れることはできません。竿で星を取る話が江戸の小咄にありますが、その話は本当のことだと思えるように無数の星が近い!その折に双眼鏡があればすごい天体の姿が見れただろうなぁと思ったものです。

 以来数十年、自分が納得できる双眼鏡探しが始まりました。いろいろな店で解像力を比較検討したタコ。ライカ、ツアイス、ニコン、オリンパス、コーワなどなど・・・ 最後にウイーンで見つけたスワロフスキーの双眼鏡は当時のタコには高すぎて買えませんでしたが、その鮮明度はかつて見たことのないものとして、自分の目に焼き付きました。スワロフスキーはライカ、ツアイスとともに、ヒトラー政権下のドイツ軍で使われ、技術発展したオーストリアの光学精密機器メーカーであり、潜水艦の潜望鏡や上級将校の双眼鏡を提供しました。ちなみに東郷平八郎がバルチック艦隊を撃滅した日本海海戦で使っていたのは名門ツアイスの双眼鏡でした。東郷の時代にはまだスワロフスキーの双眼鏡はありませんでした。しかし僕にはスワロフスキーの方がツアイスよりクリアで明るく見えました。すごい解像力、鮮明度!宝飾クリスタルガラスでつとに有名なスワロフスキーであるだけにクリスタルガラスの製造方法には定評があります。その最高の技術でつくり上げたレンズを使った双眼鏡です。製品の永久保障ということにも、その自信の程がうかがえます。

 タコは最近やっとその双眼鏡を手に入れることができました。今は時間が許せば、自然豊かで、子供のころから遊んでいた、大好きな石神井公園の三宝寺池でバードウオッチングをしています。楽しくてしかたがないタコです♪

 いつか東北を旅して、これですばらしい天の川を見て、ささやかなかつての夢を実現させたいと思っています。

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2011年8月13日土曜日

三葉虫


 僕は骨董・古美術を教えていますが、古いものを研究していると、更に古いものを追求したくなる衝動ににかられます。その果てにあるものは生命の始まりです。もともと小学生の頃からタコは三葉虫やアンモナイトなどに興味があったので、最近また興味をもって勉強したくなりました。

  この写真の化石は修復もありますが、長さが約205ミリ、幅が130ミリの古生代カンブリア期(約5億4000万年前から)の最初期の三葉虫です。現在の全ての動物の原型がこの頃に爆発的に一挙に出現したといわれ、それは「カンブリア爆発」といわれています。小さいものは数ミリ、大きいものはアノマロカリスのように2メートルにおよぶものがいたらしいです。

 何故こうした生命の急速な出現が爆発的に起きたかは不明とされています。環境に応じて時間の中で進化するという、ダーウインの進化論の応用がきかない突然の爆発のような出現で、ダーウインもそれだけが自分進化論の弱点であるといっています。宇宙のビッグバンと同じように興味をそそられる世界です。

2011年7月15日金曜日

Adolf Busch アドルフ・ブッシ ュ (音楽の夢 1)

最近若いときの夢をもう一度とスピーカーを買い換えようと、いろいろ視聴していて最後に出会ったFALのフラットスピーカー。開発者の古山 磐雄氏(写真左)は、なんと1973年から平面スピーカーの研究を始め、最近その完成を見たとのこと。40年近い研究の結果が実を結んだのです。理想的なスピーカーが完成しました。今までのスピーカーには出せない抜群のクリアーな音。今では大手電機会社数社が販売の協力を申し出ているということです。その古山氏との縁で、再び僕のオーティオ熱が再発。しばし出番の無かったレコードプレーヤも古山氏推薦のカートリッジに交換するなど改良して復活させました。CDは便利ですが、若い頃から集めたクラシック音楽のレコードを、素晴らしい音で聴けるなんて、とても幸せです。




 先日は、頼んでいたお茶碗の金継ぎを届けにきてくれた修復師の松田さんが、僕のレコードコレクションを見つけ、その中からアドルフ・ブッシュの指揮とバイオリン演奏を担当して録音したSPレコードを発見して驚きの声を発していました。聞けば松田さんも大のクラッシックファンで、お互いに意気投合!このSPレコードはバッハのブランデンブルグ協奏曲で、ルドルフ・ゼルキンというピアノの名手の1935年録音のレコードです。バッハのブランデンブルグ協奏曲の演奏レコードについては、僕は(SP~LPを中心に)それぞれ違う指揮者の演奏を約90種類は持っているのですが、松田さんも大のクラシック・ファンとわかり、わが友を得たようで、とても嬉しかったです。


 バッハは一番好きですが、かれこれ46年前から聴いているマーラーが最近ではまた好きになりつつあります。マーラー愛好家としては最古参クラスを自負していますが、何といっても僕には「大地の歌」が最高で、続いて第5番、第8番が自分にとっていい。「大地の歌」はワルター指揮のウイーンフィル1951年録音版が最高で、最近の録音ではベルティーニの指揮が気に入っています。8番は18歳の時に一番最初に手に入れたのがモーリス・アヴラヴァネル指揮のユタ交響楽団1964年録音版のレコードで大変感激した記憶があり、懐かしい思い出の一枚です。
 

 このところまたピアノ曲にもどり、ショパンの夜想曲をそれこそ夜に楽しんでいます。演奏はサムソン・フランソワ。いままでたくさんの名ピアニストのこの曲を聴いてきましたが、僕はこの人の演奏を聴いたらもうだめ。これで決まりのすばらしい演奏です♪

 僕はベートーヴェンのピアノ協奏曲5番「皇帝」が大好きで、これは絶対的にミケランジェリとカルロ・マリーア・ジュリーニ指揮のものがすばらしい。どなたかミケランジェリが好きな方、ご連絡ください。