2012年9月19日水曜日

季節の味 松茸 

 昨日の夜、近くのスーパーを歩いていると、棚にワンパックだけ松茸が残っていました。今問題の中国産ですが、見たら食べたくなって買ってきました。小さいのが3本で930円。やはりちょっと高かったかなぁ。

 秋になると、小学生のころ八百屋さんに松茸が安くたくさん並んでいた懐かしい光景が思い浮かびます。もちろん国産の松茸です。母がその松茸が好きで、よく焼いて食べさせてくれました。子供の僕が好きだったのは醤油をつけて焼く松茸で、いまだに思い出があります。小学校の六年の運動会で、みんなでお昼のお弁当を食べようとしていたときです。僕は中学では「ノリ玉」というふりかけが大好きで、お弁当はいつも「ノリ玉」弁当なのでタコというあだ名以外に「ノリ玉」というあだ名がついたくらいでした。
 「ウワー、この弁当に乗っている茶色のものはなんだ???」とみんながのぞきにきました。「松茸だよ」とタコ。こんなもん、好きなのか?といわれたことを、ふと思い出しました。当時の子供は安くても松茸はあまり食べなかったのでしょうか?今ではこの3本入りの小さな松茸がワンパック930円もしますが、昔はまずしい家庭のタコにもたくさん食べられたくらいですから本当に安くてたくさん採れたのです。
 この醤油をつけた焼松茸、本当に香ばしくておいしいのです。実は3本入っていたのですが写真を撮る前に1本食べてしまったのです(^_^;)

タコの得意料理!?「松茸の醤油焼」
骨董の大先輩のHさんはもう25年くらいのお付き合いです。父親くらいに離れた年齢を感じさせないほど元気で、骨董市ではどこでも顔をあわせます。最初の出会いは確か花園神社の骨董市だったと記憶してますが、そのHさんが大の松茸ファンで、毎年長野に松茸食べに行かれるほどなのですが、昨年、いっしょに行かないかと言われました。お前さんの車で行こう、高速とガソリンはお前さん持ちで、あとはすべて出すから・・というのが条件でした。いやあいいんですかとすぐタコの返事。内心は大喜びでスケジュール調整しました。渋温泉と野沢温泉に2泊して松茸園で山ほどの松茸をご馳走になりました。さらにお土産に「松茸」を籠でいただきました。昔集めた骨董品が値上がりして、それを少しずつ処分して楽しむんだといってました。

  人生は楽しまないと、というのは平家の時代に後白河法皇が今様で「あそびをせんとやうまれけむ・・」とかうたっていました。今は亡くなった陶芸家の辻清明さんもそんなこといってました。
 確かに人生はできれば楽しく生きたいですね。一度きりの人生ですから・・。でも楽しいという感覚は、つらいこと、苦しいことがあるから楽しいのだし、苦しみを乗り越えた時こそ心から楽しめるのだと思います。この大先輩のHさんも働き通しの人生だったと聞きました。そういう人生であるからこそ潤いというか楽しみは欠かさないようにしないといけないなぁとつくずく思いました。茶道でも「一期一会」という言葉があります。この今というひと時を一生懸命に生きる、相手とせいいっぱい楽しむ、それが永遠ということの意味なんだ、ということなのでしょうか。今年もHさんから一緒に松茸食いに行こうと誘われてます。

 
 

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