バンベルク大聖堂の中で騎士像に見守られるハインリッヒ2世夫妻の大理石漢棺 |
さて、この時のために、日本から持ってきた重くて嵩張るスワロフスキーの双眼鏡EL10×42 6.3°が威力を発揮してくれました。国内外の名だたるメーカーの様々な双眼鏡を試した末、これに勝る視野の広さ、明るさ、解像度のものはなく、おそらく世界最高峰の双眼鏡だと思い購入したものです。この双眼鏡で騎士像や皇帝夫妻の棺はもちろん、柱の彫刻群を詳細に観察、鑑賞することができました。
祭壇の上から観たり、近くから観たり、双眼鏡で観たり、時間の過ぎるのも忘れるほどの見事なDom内陣です。
Dom内陣のパイプオルガン |
もちろん初めにハインリッヒ2世がDOMを建設した後亡くなり、当時の棺に納められ、後に名のあるマイスター彫刻家が騎士像を製作して棺を守る柱の位置に据えられたと考えられます。記録によればハインリッヒ2世は973年生まれで、1024年に亡くなっています。騎士像はほぼ1200年代、13世紀の制作と考えられており、またリーメンシュナイダーは1460年頃の生まれで、1531年に亡くなっています。
棺の制作年代も記録に残っており、1499年から1513年の間とされています。神聖ローマ帝国国王夫妻の遺骸は新しい棺に入れ替えられ、長い年代を経てこのDOMの姿が形成されてきたことがわかります。そこには多くの信者、国王、様々な寄進者、製作者の想いが重なっているのです。
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