2011年9月4日日曜日

憧れの双眼鏡・スワロフスキ- SWAROVSKI EL-10X42

 タコとあだ名された小学生のころ、お小遣いをためて、頑張って100倍の天体望遠鏡のレンズセットを買いました。レンズと設計図だけのセットだったのでタコは子供ながらに一生懸命に寸法にしたがってボール紙を丸め、白と黒いラッカーで仕上げ、三脚をボルトと木材でつくり、ニスを塗り、ファインダーまで付けた「本格的な」天体望遠鏡を作りあげました。
 それで見ると土星の輪や木星の縞模様が見えて、驚喜した記憶があります。その後、学生時代に東北旅行をした折、タコは美しいエメラルドグリーンの、透明度日本一の岩泉龍泉洞の水の美しさに時間を忘れ、久慈行きの最終バスが出てしまい公園に野宿した時に寝ながらみた天の川の素晴らしさはいまだに忘れることはできません。竿で星を取る話が江戸の小咄にありますが、その話は本当のことだと思えるように無数の星が近い!その折に双眼鏡があればすごい天体の姿が見れただろうなぁと思ったものです。

 以来数十年、自分が納得できる双眼鏡探しが始まりました。いろいろな店で解像力を比較検討したタコ。ライカ、ツアイス、ニコン、オリンパス、コーワなどなど・・・ 最後にウイーンで見つけたスワロフスキーの双眼鏡は当時のタコには高すぎて買えませんでしたが、その鮮明度はかつて見たことのないものとして、自分の目に焼き付きました。スワロフスキーはライカ、ツアイスとともに、ヒトラー政権下のドイツ軍で使われ、技術発展したオーストリアの光学精密機器メーカーであり、潜水艦の潜望鏡や上級将校の双眼鏡を提供しました。ちなみに東郷平八郎がバルチック艦隊を撃滅した日本海海戦で使っていたのは名門ツアイスの双眼鏡でした。東郷の時代にはまだスワロフスキーの双眼鏡はありませんでした。しかし僕にはスワロフスキーの方がツアイスよりクリアで明るく見えました。すごい解像力、鮮明度!宝飾クリスタルガラスでつとに有名なスワロフスキーであるだけにクリスタルガラスの製造方法には定評があります。その最高の技術でつくり上げたレンズを使った双眼鏡です。製品の永久保障ということにも、その自信の程がうかがえます。

 タコは最近やっとその双眼鏡を手に入れることができました。今は時間が許せば、自然豊かで、子供のころから遊んでいた、大好きな石神井公園の三宝寺池でバードウオッチングをしています。楽しくてしかたがないタコです♪

 いつか東北を旅して、これですばらしい天の川を見て、ささやかなかつての夢を実現させたいと思っています。

日本骨董学院 http://www.kottou-gakuin.com/